マットレス

モットンの真実をプロの寝具屋が暴露する

腰痛対策マットレスとしてスタートしたモットン

腰痛で悩んでいる人って日本で2770万人もいるようですね。大体5人に1人が腰痛で悩まされている計算になります。そんな腰痛大国ともいえる日本では、広告に使える腰痛に関するワードも薬機法により厳しく制限されています。

例えば「腰痛が治ります」はもちろんアウトですし「腰痛に効きます」もアウトです。「腰痛に。」と最後に添えるだけでもアウトなので、「腰痛が改善する高反発マットレス」という売り方はできないのです。

そんな中モットンが苦慮したかは分かりませんが、腰痛にいいんじゃないかとユーザーに想像させるようなキーワードでモットンの販売をスタートしました。それが「腰痛対策マットレス」というキーワードです。

モットンのマットレスの全て

モットンの販売当初は、販売会社グリボーの信頼もなく全てにおいて酷い状況でした。グリボーの所在地もマカオになってたりして、今でこそ「グリボーは全然怪しい会社じゃないよ」という変なブログ記事で溢れていますが、当時は断トツで怪しい会社でした。

それにモットン自体も酷かった。今でこそ密度30Dの第三者機関を揃えた日本製という鉄壁の高反発マットレスになっていますが、当初のモットンは臭いしスカスカだしとても4万円するマットレスとは思えない商品でした。

昔話はこれまでにしといて現在のモットンのラインナップを確認しましょう。モットンは商品としては1種類ですが、反発力をソフト・レギュラー・ハードから選ぶことができます。

モットン シングル価格 厚み 密度 反発力
36,181円(税抜) 10cm 30D

ソフト140N

レギュラー170N

ハード280N

スペックを見る限りでは高品質な高反発マットレスであることは間違いありませんが、なぜモットンが三つ折りタイプを作らないのかが分かりません。

モットンの使用感

私はモットンの本当の最初期に購入したゴミのようなマットレスしか使ったことがないので、現在のモットンの使用感を語ることはできません。しかし、楽天市場等のモールではユーザーの生の声を見ることができるので、信頼に値するであろうレビューを抜粋してみたいと思います。

モットンを2週間使用し満足した人のレビュー

体重75kg男性。モットンの280Nを購入しました。硬さは悩んだのですが、どなたかのレビューで、硬すぎる分には後で上にマットなど敷いて調整できるので、悩んだときは硬めがよいという意見を参考にしました。

自分はもともと腰ではなく、膝に疾患があり、整形外科に通ています。腰自体には今のところ外科的な疾患はないのですが、膝を庇った歩き方をするため、毎朝起床時に慢性的な腰痛に悩まされ、ヒドイ時はしばらく立ち上がれない程でした。湿布、温浴、マッサージによる腰痛治療を継続しています。このままでは、いつか深刻な事態になると考え、腰痛対策を目的にモットンの購入を決断しました。

初期の他の方のレビューにあったような、開封時のウレタン特有の臭いは一切ありませんでした。着荷日の夜から使用可能でした。仰向けになって初めて寝た感想は、柔らかい土か草の上で寝ているような感覚でした。フカフカの寝心地というのからは程遠かったのですが、腰痛対策目的で購入したため、その点は納得しました。しばらく仰向けで寝ていると、やはり腰が痛くなり、耐えきれなくなって、その日は横向きで寝付きました。

ただ、今までは横向きで寝てても、夜中に何度か腰が痛くなって寝返りをうったり、起きてしまったりしていたのですが、その日はそのまま朝を迎えることができました。
その後もしばらく仰向けでは寝ることができなくて横向きで使用していましたが、1週間後ぐらいから、初めてモットンで仰向けで朝まで眠ることができるようになりました。

湿布、温浴、マッサージによる腰痛治療は今も継続していますが、毎朝激痛でしばらく立ち上がれないということなくなりました。今のところの感想としては、
1) 腰に外科的な疾患のある方には、効果があるかどうかはわからない
2) 女性やご高齢の方など体重の軽い方には、少なくとも170Nは硬すぎると思う(他の硬さと比較出来ていないのでわかりませんが、今のところ私には170Nで不満はありません)
3) 今までの“1日かけて治療した腰痛が寝ている間に悪い状態に戻ってしまう”といった感覚はなくなったので、腰痛をこれ以上悪化させないという効果は感じています。

引き続き腰痛の治療は行いつつ、数か月後には朝までモットンで熟睡出来るようになれればうれしいと思っています。ご参考になれば幸いです。

満足できなかった人のレビュー

腰痛がひどくなってきたので思い切って、マットレスを交換しようと思い、モットンを購入しましたが、残念ながら私の腰には合わなかったみたいで、腰痛が改善しませんでした。
しばらく使ってみて交換しようとしたのですが、残念ながら自社サイトしか交換に応じていただけないとのことです。モットンは交換できると安心して購入したのですが、残念な結果となりました。

モットンが売れる理由その1

モットンが売れる理由の1つは、商品説明に、はっきりとは「腰痛改善につながる」と書かないものの徹底的に腰痛改善を匂わせる記述をしていることです。腰痛を持たない私なんかには「胡散臭いな」としか感じられませんが、そういったモットンの説明内容が本気で腰痛に悩んでいる人には刺ささるんだと思います。

ただこのやり方は、期待してモットンを購入したのに腰痛が何も改善しなかった場合のクレームが非常に恐ろしいという側面を持っています。

モットンが売れる理由その2

エイプマンパッドよりも早く90日返品保証ありで販売を開始したモットンは、その先駆的な優位性を十分に活かし販売数を伸ばしました。

やはり知名度も信頼度もないメーカーは販売においてこの手法が最も効果を発揮します。ユーザーにとっても自分に合わなければ返品できるのでお試し感覚で購入することができます。

モットンの場合、90日返品保証がつくのは公式サイトのみとなっており、楽天市場で購入したユーザーが返品しようとしても受け付けてもらえなかったという理由で低評価レビューを投稿しているのが多数見受けられました。モットンの購入を考えている人は注文するサイトを考慮したほうが良いでしょう。

モットンが売れる理由その3

モットンは販売当初に比べて様々な面で向上してきたといっても良いでしょう。

マットレス自体に関して言えば、初期のころの低レベルな中国製ウレタンマットレスから、現在では日本製で密度30Dのハイレベルな高反発マットレスに進化しました。

また初期のころの怪しい販売会社から、事務所の所在地の変更、販売会社の公式サイトの情報の充実、倉庫の場所などを含め、販売会社自体の信頼度を高めることに注力してきたように思えます。

それらが実を結んで現在の売れ行きに繋がっているのではないでしょうか?これから先は、「モットン」の冠をつけて変な商品を販売するのではなく、マットレスのバリエーションを増やしていくことや、マットレス以外の寝具にも進出していくことを期待しています。