マットレス

マニフレックスの真実をプロの寝具屋が語る

高反発マットレスの元祖=マニフレックス

低反発マットレスから高反発マットレスの転換期っていつだと思いますか?一時期は低反発ブームで誰もかれもが低反発マットレスやまくらを購入していた時期もありましたが、ちょうど10年前くらいでしょうか?高反発マットレスが徐々に台頭してきました。

その礎を築いてきたのがイタリアで発祥してから60年近く、日本で販売を開始してから30年近くの歴史があるマニフレックスです。早くから体圧分散というワードを使い、立ったままの理想の姿勢で眠らせるというコンセプトの元、辛抱強く高反発マットレスだけで戦い、今のパイオニアとしての地位をマニフレックスは築きました。

私はマニフレックスの販売員もやったことがありますし、マニフレックスアドバイザーの資格も持っているガチのマニフレックスのプロなので良いところも悪いところも全て知っているつもりです。

マニフレックスのマットレスの全て

マニフレックスはその長い歴史の中で、たくさんのバリエーションのマットレスを発売してきました。現在プロパーで販売されている商品数はマットレスだけでも11種類ほどでしょうか。しかし、マニフレックスの売れ筋というとたったの3商品だけとなります。初めてマニフレックスを買うユーザーは下記の3商品の中から選んでおけば間違いないでしょう。

メッシュウィング シングル価格 厚み 密度 反発力
31,350円(税抜) 11cm 31D 170N

メッシュウィングは日本の住環境に合わせて開発された三つ折りマットレスです。側地はエアーサーキュレーションメッシュという通気性に優れた生地を採用しています。マニフレックスのブレイクのきっかけになった商品で、現在でもマニフレックスの中で一番の売れ筋であることは間違いありません。

モデル246 シングル価格 厚み 密度 反発力
36,300円(税抜) 16cm 31D 170N

モデル246は国道246号線から名前を付けられたマニフレックス・マットレスです。本国イタリアではまた別の名前が付いていますので日本独自商品ではありませんが、厚み16cmで十分な寝心地を確保しながらも軽いという特徴があります。

イタリアンふとん2 シングル価格 厚み 密度 反発力
25,562円(税抜) 7cm 31D 170N

イタリアンふとん2は敷布団タイプのマニフレックス・マットレスです。側地込みで7cmの厚みがありますが、ウレタン自体は5cmなのでイタリアンふとん2だけで大柄な人が寝ると底付きを感じてしまう場合があります。マニフレックスの中でも日本独自商品に位置付けられます。

マニフレックスのウレタンは種類がいくつかあるのですが、この3商品のウレタンはエリオセルというマニフレックス独自の耐久性と通気性に優れたウレタンが採用されています。売れ筋でありオススメは上記3点ですが、マニフレックス愛用者に愛されるような特徴的な商品も紹介していきましょう。

マニスポーツ シングル価格 厚み 密度 反発力
44,000円(税抜) 16cm 31D 200N

マニスポーツはマニフレックス・マットレスの中で最も高い反発力を持った商品です。横になると確かにしっかりとした硬さを感じるので好き嫌いのハッキリわかれるマニフレックス商品と言えます。筋量のあるアスリートや男性に特に人気があります。

オクラホマ シングル価格 厚み 密度 反発力
58,000円(税抜) 23cm 31D+75D 170N+70N

オクラホマは最近発売されたばかりのマニフレックス・マットレスです。23cmというゴージャスな厚みに反して、価格が控えめなのでこれから売れ筋になりうる存在と言えます。またスタンダードなエリオセルをコア芯材に据えて、エリオセルMFで柔らかさを出しているので万人向けの寝心地と言えます。

フラッグFX シングル価格 厚み 密度 反発力
88,000円(税抜) 22cm 31D+75D 170N+70N

フラッグFXは寝心地の良さに定評のあるマニフレックス・マットレスです。オクラホマよりもエリオセルMFを多めに使用しているため、より柔らかさを感じることができます。オクラホマに比べるとどうしても割高感が否めませんが、マニフレックスの高価格帯のマットレスの中では最も売れ筋の商品です。

T75 シングル価格 厚み 密度 反発力
143,000円(税抜) 23cm 75D+28D 70N+115N

T75はエリオセルソフトというエリオセルよりも若干柔らかいウレタンをコア芯材に据えたマニフレックス・マットレスです。更にエリオセルMFを4cmも使っているのでフラッグFXよりももっと柔らかい寝心地です。マニフレックスのマットレスの中でも女性や筋量の衰えた高齢の方に特に人気です。

カモウィング シングル価格 厚み 密度 反発力
31,350円(税抜) 11cm 31D 170N

メッシュウィングの側地違い品です。価格も同じなのですが、こちらはサーキュレーションメッシュではなくただのメッシュ生地になってるようです。性能の違いはそんなに感じられないと思います。もしマニフレックス取り扱い店でメッシュウィングが品切れの場合にはカモウィングも一つの選択肢になるでしょう。

DDウィング シングル価格 厚み 密度 反発力
55,000円(税抜) 13cm 31D+75D 170N+70N

DDウィングは三つ折りマットレスなのに厚みが13cmもあるラグジュアリーなマニフレックス・マットレスです。エリオセルMFを使用しているので寝心地は相当柔らかいですが、リバーシブルでメッシュウィングの硬さで寝ることもできます。マニフレックスはエリオセルMFを大なり小なり採用しているマットレスは価格が高くなりがちです。

カモフトン シングル価格 厚み 密度 反発力
25,562円(税抜) 7cm 31D 170N

イタリアンふとん2と同じ価格で厚みも7cmと同じです。側地の中の詰め物の種類が変わるようで、イタリアンふとん2よりも若干かための寝心地となります。それとイタリアンふとん2は側地はドライクリーニングのみOKですが、カモフトンの側地は水洗いができます。

スーパーレイロイヤル シングル価格 厚み 密度 反発力
41,800円(税抜) 6cm 75D 70N

スーパーレイロイヤルはエリオセルMFのみで構成されたお布団タイプのマニフレックス・マットレスです。ただ相当柔らかいのと厚みが薄いため、これ1枚で底付感なく寝られる人は限られるでしょう。マットレスの上に敷いて使うのが本来の使用方法です。

マニフレックスの使用感

売れ筋3商品とその他いくつかのマニフレックス商品を私は実際に試したことがあるので使用感を書いていきます。参考データとして私の身長は170cm55kg~60kg程度です。

メッシュウィングを5年間使ってみた私の使用感

メッシュウィングはウレタンの厚み10cmですが、底付感は全くありません。私の体重で、最も沈み込むおしり部分でも4~5cmくらいの沈み込みでしょうか。横寝の場合はまた異なると思いますが、体圧はしっかりと分散されていると思います。

少なくとも私の家庭を参考にお話しさせて頂くと、1歳児から70歳のおばあちゃんまで老若男女問題なく使用できる商品だと思います。仮にメッシュウィングを使ってみてかたすぎると感じた場合は、四隅をゴムで止めるタイプのトッパーをつけるなりして柔らかさを調整できます。マットレスは柔らかくはできてもかたくはできないので、常識の範囲内で可能な限りかたいものを選ぶことが重要です。

また三つ折りの場合、側地が気軽に洗えるというのも大きな利点です。小さいお子さんがいる家庭の場合、どうしても寝汗やおねしょに悩まされる局面があることでしょう。

よく言われる三つ折り部分のつなぎ目ですが、シーツ一枚かけて寝る場合だと気になる人もいるかもしれませんレベルです。私の場合は年中パッドをかけてますので全く気になりませんでした。子供がマットレスの上をはね飛んで足を取られるということはありますが。

モデル246を1年間使ってみた私の使用感

モデル246は厚みが16cmありますので、シングルであれば問題ない重さですがセミダブル以上になるとカビ防止のために立てかけておくという作業が億劫になります。なのですのこタイプのマニフレックス・マットレスにはベッドフレームが必須になります。

寝心地はメッシュウィングよりも側地が分厚い分、シーツ1枚かけて使うと若干柔らかく感じます。しかしこれもパッドをつけてしまえばメッシュウィングと大差ない寝心地になるかと思います。大柄な人でも問題なく寝られる十分な厚みなのでメッシュウィングだと不安だという方はこちらを選択するとよいかもしれません。

マニフレックスに関わらず言えることですが、ベッドフレームなしでのベッドタイプマットレスの使用はカビに大変気を使わねばなりません。除湿シートの使用やほぼ毎日立てかけるなどの作業が必要になります。

イタリアンふとん2を義実家で使用している私の使用感

義実家に訪れた際はせんべい布団が用意されていたので、それで寝ていましたが体の節々の痛みで夜中に起きるということが度々ありましたので、マニフレックスの中でも比較的安価なイタリアンふとん2を置きました。

厚みが7cmとは言え、せんべい布団とは比べ物にならないとても良い寝心地です。体の痛みも感じることがなくなり義実家へ行く気苦労が一つなくなりました。

イタリアンふとん2は側地に詰め綿がしてありますので、メッシュウィングやモデル246に比べてもかなりふんわりした寝心地になっています。ただし厚みが7cmの薄さなので、横寝が多い人や大柄の人はイタリアンふとん2の下に更にせんべい布団を敷くなどの工夫が必要になります。

イタリアンふとん2は三つ折り収納可能なマットレスですが、購入当初はその反発力故にうまく三つ折りできないことがあります。その場合は布団やまくらなどを三つ折り状態にしたイタリアンふとん2の上において癖をつけることで問題なく三つ折りできるようになります。

フラッグFXを試した私の使用感

使用感というにはあまりにも短い使用ですが、それなりにゴロゴロしてみた感想を書きます。寝心地はまず上記3つと比べ物にならないくらい良いです。エリオセルMF2cmと2cmにサンドイッチされるかたちでエリオセルがコア芯材を務めています。

体の曲線に沿うようにエリオセルMFが変形ししっとりと身体を包みます。その2cmの下からエリオセルが腰部分をしっかりとサポートする感覚もあります。また隣で寝ている人が寝返りをうったりトイレに立ったりしても振動を感じにくく睡眠を妨げられることがありません。

ウッドゥンファイバーを採用した側生地がどれほどの効果なのかは分かりませんが消臭効果もあるようです。しかし、この厚みのマットレスにおねしょでもされた日には対処のしようが思いつきません。通気性のよいエリオセルは中心までおねしょを通すでしょうし、通気性の悪いエリオセルMFはおねしょをストップしてしまうでしょう。

子離れして比較的落ち着いた夫婦にぴったりのマニフレックスマットレスと言えるしょう。

マニフレックスが試せる場所

マニフレックスは長い歴史の間にコツコツと全国にネットワークを広げてきました。しかし中には半ば押し付けで売り込んでくるようなマニフレックスの代理店もあるようで、そういったお店に行きたくないという声も私は聞いたことがあります。

場所の問題を考えないとしてマニフレックスを試すのに最も良い場所はどこでしょうか?それはやはり東京は青山にあるマニフレックスショールームでしょう。全ての商品を存分に試せる落ち着いたスペースとマニフレックス専門のアドバイザーがユーザーの悩みに対処できるマットレスを選んでくれることでしょう。

利便性の面でいうと東急ハンズが最も全国的に存在するマニフレックスのショールームと言えます。しかし全ての商品を取り扱っているとはいえず、店舗によって案内するスタッフの能力もまちまちです。

スタッフの知識レベルの高さでいうと、マニフレックス直営のショールームも僅かながら存在します。現在は大阪ショールームと兵庫西宮ショールーム、九州の宮崎ショールームは展示している商品の数も多く、また豊富なマニフレックスの知識で案内してくれることでしょう。

マニステージという冠をつけたショールームも全国津々浦々に存在します。マニステージ〇〇(〇〇ふとん店)と書いてるお店の全てがそうという訳ではありませんが、マニフレックスのマットレスに留まらず羽毛布団やまくらなどを押し売りする店舗もあるようですので、こういったお店しか近くにない場合はまず電話で感触を確かめることをお勧めします。

マニフレックスはどこで買うべき?

マニフレックスは価格の統一化が厳格なので、日本全国どこで購入しても同じような価格とサービスで販売されています。しかし、マニフレックス店舗に来店したお客様に対するサービスは店舗の裁量である程度融通が利くようですので、電話で予め聞いてからお店に訪れてそこで買うのか、違うところで買うのかを決めたほうが良いです。

最も多いサービスは、購入したマットレスに対応するマニフレックス純正のシーツをサービスするというものですが、ベッドフレームとセット購入で金額によっては10%OFF~20%OFFは普通にありえるサービスです。

マニフレックスのネット販売では、楽天市場やYahooショッピングでの購入がポイントの面で優遇されていますが、有象無象の販売会社がいるので初期不良やマニフレックスの長期保証を受ける場合に不安が残ります。